イマドキPTAになろう! ~ ベルマーク改善提案 ~
(今週は、千葉の台風被害にあった親類のレスキューに行って少しボランティアをしてきてとバタバタでした。)
ベルマークの改善案についてベルマーク財団にお問い合わせフォームから送ってみたのが1週間前、未だリアクション無しです。
ベルマーク財団のお問合わせフォームが500文字制限だったので、だいぶ簡素化して書いて送ったのでイマイチ伝わっていないのかも知れません。
送った内容の原案を記載しておきます。
一番の問題は手作業でめんどくさいこと!
- 商品パッケージにマークが印刷されていて切り取らないといけないこと
- 協賛企業の商品によって点数が変わるので仕分けが必要なこと。
みなさんご存知の通りですね。切り取りや仕分けを仕事を休んでまでやる必要は無いと思いますが、複製不可で集計するには現状ではこれしか手段がありません。
イマドキの改善案は?
イマドキの技術を使えば何とかできるんじゃない?と思いますので考えてみました。
ベルマークをカメラで撮って送れば?
- ベルマーク自体には個体識別情報が無いので複製可能になってしまう。
- 物理的にマークを切り取って送ることが複製防止になっている。
ベルマークをQRコードにしたら?
- 見た目では分かりにくいですが、QRコードは内包するデータにより一つ一つ異なるパターンになってしまいます。つまり、QRコードに同じデータ、例えばホームページのURLなどを内包する場合は同じQRコードを印刷すれば良いのですが、これでは集計ができません。同じQRコードを何度も登録することができてしまいます。
- QRコードに内包するデータを商品個別に変えるとQRコードを商品個別に印刷する必要が出てきます。これでは企業の製造ラインでの対応がかなり難しくなります。
- QRコードの中心部分にはデータが入らないので、アイコンなどを印字することが可能です。しかし、ここにベルマークのマーク印字を入れるとQRコードのサイズが大きくなってしまいます。商品のパッケージは他にもいろいろ印字しないといけないので、パッケージデザインの観点からも協賛企業から嫌がられます。
- 商品の外箱などにベルマークが付いていないとベルマーク対象商品であることが分からなくなりますが、それがQRコードになると商品を購入せずにカメラでQRコードを読み取って登録することが出来てしまいます。そんなことする人は少ないと思いますが、容易に不正できる手法は採用できませんよね。
バーコードと合わせてみたら?
- バーコードにはJANコード(商品コード)しかないので、メーカーと商品名は特定できても個体識別ができない。単価の安いお菓子などの商品ではロット程度のトレーサビリティしかない。
- バーコードに入れられるデータサイズは小さい。個体識別番号も追加することはちと難しいかも。
- 既存のPOSレジに変更を入れないようにしないといけない。追加のデータを無視してもらうようにしないといけない、テストも必要になる。
ウェブベルマーク
こんな取り組みもされているようです。
楽天などのECサイトで物を買う際にこのサイトを経由して買うことで募金できるよという仕組みのようです。募金名目でアフィリエイトしている的な仕組みでしょうか。
バナークリックで1円寄付というのもあるようです。
ECサイト利用の増加に対応することや、テクニカルには良い方法だと思います。
ベルマーク対象商品を普段の生活の中でチョイスしてついでに買って貢献するという本来のスタイルが崩れてしまいます。何としてもベルマークに寄付した上でモノを買いたいという筋金入りのベルマークサポータでないと満足というか貢献感が得られない気がしますので、主流にはなり得ないように感じます。人間って効率だけで生きてないですからね。。。
ベルマーク財団も紙ベースのビジネスモデルにこだわっているようですので、現状の集計方法が今後も続きそうです。
要件定義
ここまでの内容から、最低限の要求仕様をまとめると
- 商品がベルマーク対象であることが購入者に一目で判別できること。
- ベルマーク個別または、商品個体を識別できること。
- ベルマークの切り取りをしないで、簡単にスマホから登録できること。
- 商品の個体ごとにパッケージ印刷を変えるなど非現実的な負担を協賛企業に負わさないこと。
となります。これだけでは、悪いところの改善だけで、改善コスト(費用や手間)と得られるリターン(協賛企業の売り上げアップやPR効果、ベルマーク活動の活性化など)のバランスでは、改善コストだけが増えてしまい、リターンに見合わないので採用には二の足を踏むことが予想されます。
持続可能で発展的なビジョンが必要
ベルマーク活動は、PTAや老人会などの人海戦術を拠り所としてなんとか維持されている仕組みです。特にPTAで無理やりやらされてる人たちがいる現状では、ネガティブイメージを持つ人を増やして広めてしまっています。むしろ中長期的には活動へのネガティブやヘイトを増やしていることになります。
このままでは発展する見通しもなく、維持すらも出来ずに離脱する団体が増えていくことで縮小が続き、いずれは無くなってしまうことは容易に想像できます。集計の負担を減らすことは大切ですが、それだけでは発展に転換させることは難しいでしょう。新しいビジョンとビジネスモデルが必要です。
新しいビジョンとビジネスモデルを考慮した改善提案
ここからが提案の本質で、ベルマークに送った内容です。
新しいビジョン
団体から個人へ!
手作業集計が必要だから団体単位でまとめて送ってもらったり、預金口座の管理も団体単位の方が管理しやすいのが現状です。
少子化が進む上に、団塊世代がいなくなった後の日本では、PTAも老人会もどんどん減っていくでしょう。そうでなくてもベルマーク活動をやめる団体も増えていくでしょう。もはや団体をメインにしたビジネスモデルは限界を過ぎていると思います。
新しいビジネスモデル
個人でも参加できて報酬を預金できる仕組みが必要です。個人単位でもベルマーク預金を使って商品を購入できたり、寄付できたりする必要があると思います。
購入者がスマホで何かのマークを撮影、Webか専用アプリですぐに登録できるようにするのがイマドキのスタイルのはず。
そうすると、そもそもみんなで集計という行為自体が不要で各自が学校のアカウントにベルマークポイントを購入の都度に貯めていく形になる。
また、個人を対象にすることで協賛企業商品とのコラボやキャンペーンを実施することもできるでしょう。
カイゼン提案まとめ
- ベルマーク財団で商品識別番号の生成、発行を管理します。JANコード+16桁くらいの英数字で商品個体を識別できる番号です。
- ベルマーク対象商品のうち、パッケージ内に紙を差し込める商品については個体識別番号をQRコードにして紙に印刷、対象商品のパッケージ(箱)内に挿し込む。
- QRコード対象商品については、パッケージのベルマークデザインを少し変える。これは、楽に収集できますよというポジティブなアピールになるのと、切り取って送られるとQRコード登録と二重にカウントされてしまうことを防ぐ意味もある。個人での参加者にも手に取ってもらいやすくなる。
- 対象商品の購入者はパッケージ内のQRコードをスマホで撮影してWebページもしくは専用アプリから商品の個体識別番号を自分のアカウントに登録する。
- Web登録の際に企業の商品キャンペーンなどともコラボできる。BOSSコーヒー10本で〇〇を抽選&ベルマーク還元2倍!とか。
- 個人単位での参加(Webアカウントを簡単に作って預金額を計上してあげる)もできるようにベルマークを拡大することで、参加する消費者の増加や維持、協賛企業も売り上げアップ、参加企業も増える!三方良しを実現する。
- コンビニ販売の商品(おにぎりとか)だとPOSレジ側の改修でレシートにQRコード印字は可能だけど、コンビニ側がやってくれるか?POSレジの更新時期に合わせて対応してもらうのが良いはず。
これが全部実現できれば、PTAで集まって集計するという作業自体が不要になるか、かなり作業量が減るはず。個人参加者も増えて、協賛企業も売り上げアップ、参加企業が増えてもらえる商品も増える!という良い循環になる、はず。また、購入商品の一部からの寄付を受けた人たちから、感謝のメールが写真付きで届くなどタイムリーにリアクションすることもできますね。
応募者とネット上でつながることができますので、Webサイトを見に来てもらうのではなくて、直接お礼のメールを送ってつながりを強化することもできます。
懸念点
- QRコードの印刷、配送、商品製造工程での紙を入れる工程追加によるコスト増。個体識別番号を財団が発行して、各メーカーの製造工程でQRコードを印刷してパッケージに入れるのであればかなりコストは低いはず。コスト増はたぶん原価数円レベルだと思うけど。
- QRコード登録サイトの開発と運用。このくらいなら安価に作ってあげたい。
私自身は幼少期にベルマークを集めていた記憶があるので、無くなってしまうのも切ない。また、老人会なども参加してきてお年寄りは喜んで参加していたりするので続いて欲しい活動だと思います。
関係者へ届くといいなぁ。