イマドキPTAになろう! 〜 活動内容の見直し方 〜
イマドキPTAになるためにもっとも重要なこと、それは現在の活動内容を見直すことです。
活動内容に共感してもらえてないので、参加したくない! なんで強制されないといけないのか?に始まり、そもそも入会した覚えはない!任意にしろ!とか個人情報を守れといった不満が生まれていると感じています。活動内容の見直しには、強制動員しないと成り立たない活動の見直しも含みます。
活動が多くの保護者の共感を得るものになり、強制なく参加できるようになること、これが忙しく複雑になってきた現代社会の実情に合わせたイマドキPTAになるために最も重要なはずです。
みなさんがそれぞれ思うところもあるかと思いますが、ここでは私の独断と偏見でまとめてみます。異論、反論は大歓迎です。
活動内容が時代に合わなくなってきている
PTAも発足当初は熱意のある方々に支えられて活気もあり、いろいろやってみようと活動内容が増えていったのだと思います。時間の経過により状況も大きく変わり、専業主婦が減り時間的にも経済的にも苦しくなっている世帯が多い中で、過去の状況に応じて作られた活動内容が前例踏襲的に引き継がれてきています。また、女性を女中さんの様に扱うことが多いのも疑問に感じています。昔の考え方ではよかったのかもだけど今やセクハラだよな。。。自分の奥さんや娘がそんな扱いされたら怒るよな。。。
いじめや不登校、ゲームやスマホの出現で勉強しなくなる子供、などなど社会情勢もライフスタイルも大きく変化しています。
PTAは一般人の集まりで専門職ではありませんし、任期が1年か2年と短く、内容を把握して改善や改革をしようとしてもなかなか労力も時間も足りないのであきらめてしまうのかと思います。
新しく増やすのは簡単だけど、減らすのは意外と難しいもので何でやめるのかを説明するための論拠と説得の労力、精神的な負担も大きく、さらに言い出しっぺに得があるわけでもないので、なかなか勇者や救世主が現れてくれないのだと思います。
イマドキPTAでは勇者や救世主が現れなくても誰でも改善していけることを目指して考えていきます。
活動のコンセプトを明確にする
PTAは何のためにあるの?と聞かれてほとんどの保護者の方々は「子供のため」と答えると思います。この共通認識を変えるのは大変ですし、これ自体は間違っていませんので、ほとんどの方が認識している「子供のため」をベースにコンセプトを作りましょう。しかし、何が子供のためなのか?ということについて、もう一段落とし込むと、個人レベルで認識が異なっているはずです。
コンセプトを作る重要性として、細かい説明や説得、指示をしなくても各保護者が同じ方向を向いて考えて動いてくれるようになる、という狙いがあります。
企業などの組織でもそうですが、コンセプトや存在意義を明確にしている組織は各自がそれぞれ方向性を同じくして考えて動いてくれるのでマイクロマネージメントしなくてよくなります。マッキンゼーの7Sという組織論がありますが、その中でもっとも重要なShared Value(共有価値)のような役割になります。
PTAは企業ではありませんので、7Sをそのまま適用するとおかしくなりそうです。いろいろなマネージメント理論の良いとこどりをした方が良さそうですのでまずは7Sの共有価値を良いとこどりします。
イマドキPTAにおける活動コンセプト
「子供のために」までは共通認識だけど、続く言葉では認識が違ってくるので、もう少し言葉を足す必要があります。そこで、イマドキPTAにおける活動コンセプト例として「子供たちを笑顔にしよう!」を提案します。一例ですので、各PTAでコンセプトを作った方が良いかとは思いますが、この例を基にまとめてみます。
イマドキPTAの活動コンセプト「子供たちを笑顔にしよう!」
これだけで、いろいろ連想できるのではないでしょうか?
〇 通学路の見守りは、大人がいることで子供も安心できるので笑顔につながる!
× 講演会やセミナーの参加は子供の笑顔にはつながらない、むしろ留守番させないといけない。参考になる本やネットの情報を共有できれば良い。
× 運動会での来賓の接待は、子供の応援ができなくて子供の笑顔につながらない。
〇 いじめや不登校の子供がいれば、一人でも笑顔にできれば素敵やん。
〇 学校と協力して学習の質を上げて、塾に通わなくてもよくしたら子供も喜ぶ。
× 広報誌の作成、発行しても子供の笑顔につながってないのでやめよう。
〇 学校でのお泊り会、学校でのBBQをやろう、子供たちは喜ぶだろう。
△ とんど焼きでトン汁の炊き出しもしてたけど、イマドキはトン汁で喜ぶ子供もいないだろうから炊き出しはやめよう。
△ 懇親会は、子供の笑顔に直接つながらないので廃止、やりたい人も一定数いるので有志でやることにする。
などなど、コンセプトという規準が決まることで、保護者たちの意見の方向性がおおむね統一されていきます。共感や同意を得られやすくなるはずです。「意見」は個人ごとにみんな一つは持っていて、大きく違ってたり微妙に違っていたり、まったく同じ人なんていないと思います。
多人数での意見を合わせていくには、コンセプトが必要です。
そして、コンセプトは誰が聞いても「いいね!」と思える反論の余地がないものであるほど、錦の御旗効果が発動します。